引っ越し直後は〇〇に狙われやすい
引っ越し直後は、知らない街での生活が始まったばかりで、気持ちにも生活にもまだ余白がありません。
そのタイミングは、悪質な訪問販売や勧誘にとって、とても入り込みやすい時期でもあります。
国民生活センターも、新生活の時期は訪問販売トラブルに注意が必要だと案内していて、
引っ越し直後に訪問してきた業者が管理会社と関係があるように見せかけて契約させる相談も紹介しています。
大事なのは、引っ越した人が気がゆるいから狙われるわけではないということです。
引っ越し直後には、だまされやすくなる条件がいくつも重なります。
この記事では、なぜこの時期が狙われやすいのかを、生活の流れに沿って整理していきます。
1)本物の連絡や訪問が多く、偽物が紛れやすい
引っ越し直後は、電気、ガス、水道、ネット回線、管理会社、宅配など、生活に必要な連絡や訪問が増えます。
そのため、知らない人が来ても、何かの手続きかもと思いやすくなります。
国民生活センターは、転居して新生活が始まる時期に、電気契約の訪問販売へ十分注意が必要だと案内しています。
実際に、「大手電力会社の委託を受けている」「マンション全体で契約先が変わる」と説明して近づく事例も紹介されています。
2)まだ「この物件の普通」が分かっていない
住み始めたばかりの時は、この建物ではどんな連絡が来るのか、管理会社はどんな時に訪問するのか、まだ感覚がつかめていません。
そのため、「管理会社から来ました」「設備の確認です」と言われると、本当かどうか判断しづらくなります。
国民生活センターは、マンション全体の契約変更などと言われた場合でも、必ず管理会社や大家に確認するよう注意を促しています。
3)生活の不安がそのまま勧誘の入口になる
引っ越し直後は、電気代は高くないか、設備は大丈夫か、防犯は平気かと、小さな不安がたくさんあります。
悪質な業者は、そこにぴったり刺さる言葉で近づいてきます。
「電気代が安くなる」「無料点検です」「このままだと危ない」と言われると、まだ知識がそろっていない時ほど反応しやすくなります。
東京都の注意喚起でも、無料点検をきっかけに工事契約へつなげる点検商法が続いていると案内されています。
4)荷ほどきや手続きで忙しく、冷静に比較しにくい
引っ越し直後は、荷ほどき、住所変更、買い出し、通学や通勤準備などで頭がいっぱいになりがちです。
この時期は、契約内容を落ち着いて読む、別の業者と比較する、家族や知人に相談する、といった一手間を飛ばしやすくなります。
訪問販売は、もともと突然来ることで冷静な判断をしにくくする性質があると国民生活センターは案内しています。
5)一人暮らしだと、その場で抱え込みやすい
上京してすぐの一人暮らしでは、玄関先の対応も契約判断も、自分ひとりで受け止めることになりやすいです。
「その場で断れない」
「誰に確認すればいいか分からない」
「今決めないといけない気がする」
そうした状態になると、相手のペースに乗せられやすくなります。
国民生活センターは、新生活を狙った訪問販売では、その場ですぐ契約せず、不安や不審な点があれば家族や身近な人に相談するよう呼びかけています。
6)「今だけ必要そう」に見える話が多い
引っ越し直後に来る勧誘が厄介なのは、その時期に本当に必要そうな内容に見えることです。
電気、設備、防犯、点検、回線など、生活立ち上げに関係する話だと、完全に無関係とは言い切れないぶん警戒しにくくなります。
だからこそ、「必要そう」に見えることと、「本当に今ここで契約すべき」ことは別だと分けて考えることが大切です。
国民生活センターは、契約先事業者が確認できない場合や、契約内容が理解できない場合には、その場で契約しないよう案内しています。
7)狙われやすい時期だからこそ、最初に決めておきたいこと
引っ越し直後の対策は、難しいことではありません。
「管理会社の連絡先をすぐ見られるようにする」
「訪問が来てもその場で契約しないと決める」
「検針票や個人情報をすぐ見せない」
「不安な時は188に相談する」
この基本だけでも、かなり防ぎやすくなります。
国民生活センターは、訪問販売で意図しない契約をしてしまった場合、書面を受け取った日から8日以内ならクーリング・オフできる場合があると案内しています。
8)おわりに
引っ越し直後が狙われやすいのは、気が弱いからでも、知識が足りないからでもありません。
- 本物の連絡が多い
- 生活の不安が大きい
- 忙しくて比較しにくい
- ひとりで抱えやすい
上記のような条件が重なるからです。
だからこそ、この時期は少し慎重なくらいでちょうどいいです。
「引っ越したばかりなので、その場では決めません」。
この一言を最初から持っておくだけでも、かなり自分を守りやすくなります。